私たちの家造り

木で、はぐくむ暮らし

木で、はぐくむ暮らし・特性① 屋根

屋根仕上げと屋根の防水層の間に、通気層を設けます。夏季は、高温になった空気を、屋根の軒先から外部に排気することで、屋根面から室内側に伝わる温度上昇を抑える効果があります。また防水シート裏面の結露対策として、透湿性のある防水シートを使います。防水シートの下には、遮熱シートを設け、太陽の輻射熱を反射します。

木で、はぐくむ暮らし・特性② 呼吸する壁

このモデルハウスの壁は、呼吸します。窓を開けなくても、室内の二酸化炭素濃度が高くなると、壁から外部に排出されます。気密性と通気性は相反する性能ですが、壁の構造を工夫することで、呼吸するような壁の構造が可能なのです。気密シートには、可変透湿気密シートを使います。室内湿度が上がると開き、湿度が下がると閉じ、気密性を保持しながら水蒸気が通り抜けることができる、都合のよい構造特性があります。また、断熱材には、セルロースファイバーを使います。熱容量が高い優れた断熱材なので、冷房による電力の消費を抑えることができます。屋根と同様に遮熱シートを張っているので、太陽の熱を反射することができます。遮熱シートの両側に通気層をとることで、外壁仕上げで熱くなった空気は上昇し、屋根面に運ばれ、棟換気口から排出されます。

木で、はぐくむ暮らし・特性③ 薪ストーブ

薪ストーブは、輻射式の暖房器具として、冬場の主暖房として活用します。空気を使って室内を暖房するエアコンと違い、薪ストーブは輻射熱により建物を温めます。気密性の高い建物では、朝まで室内の床壁天井に熱が残るため、快適な日常になります。揺らぐ炎は、心を安らかに落ち着かせてくれるリラックス効果があります。

木で、はぐくむ暮らし・特性④ 風の出ない輻射式冷暖房

幅射式冷暖房はエアコンとは違い、直接、温風や冷風を出さないため、ハウスダストやダニ、カビなどの微細媒塵を空気中に巻き上げたりすることはありません。さらに音もなく、臭いも出さない。暖冷房器のイメージを根本から変えています。冷暖房の必要な地域では、熱源は現在のところもっとも効率的なヒートポンプを使います。空気熱源式ヒートポンプがもちろん普及していて使いやすいのですが、地熱や井水でも条件によっては選択することができます。

「エアコン」は、断熱性の高い空気に無理矢理に熱を伝え、その空気を人体に送り届け、さらに熱を無理矢理に伝えるという仕組みになっています。かなり力任せの仕組みなのです。それだけ無駄なエネルギーを使っているのです。幅射式冷暖房は、空気を動かす必要がなく、その空気にはもっともふさわしい断熱材としての役割をしてもらっているのです。保温保冷の役割が空気にはふさわしいのです。そして、適度な換気により人体の発汗作用に必要なだけの気流をコントロールしています。

木で、はぐくむ暮らし・特性⑤ 室内空気の循環

室内の床・壁・天井の温度を全て一定に保つことを目標にして、空間設計をします。お風呂を沸かした時に、浴槽に溜まったお湯の温度は一定ではありません。お湯の温度は、上方が高く、下方が低くなっていることは、誰もが日常生活の出来事として理解していますので、かき混ぜ棒を使ってお湯をかき混ぜると、温度は一定になります。室内の温度を、自然に一定にすることはできませんので、お風呂のお湯と同じように、かき混ぜてあげる必要があります。このモデルハウスでは、24時間の熱交換式の換気扇を使って、緩やかな空気循環を促します。天井裏に設置した換気扇の風を最初に1階床下に送り、1階の床面から室内に送り出します。この空気は、緩やかに室内を循環し、天井裏に設置した換気扇に戻ります。この時に、1階と2階の空気の通り道が2ヶ所あることが重要です。一度に全ての空気が換気扇に戻ることはないため、室内を空気が循環する道を確保しておくためです。

木で、はぐくむ暮らし・特性⑥ 床下と基礎

床下は、室内として扱います。室内を循環する空気は、1階の床下に送られ、コンクリート製の土間基礎に蓄熱されます。さらにコンクリートの蓄熱は、その下の土に熱が伝わり、熱が蓄熱されます。この土間と地面に蓄えられた熱は、夏季は冷房としての役割を果たし、冬は暖房としての役割を果たします。

木で、はぐくむ暮らし・特性⑦ アースチューブの採用

地面の中は、夏が最も温度が低く、冬が最も温度が高くなります。気温が地面に伝わるまでに4~5ヶ月のタイムラグが発生しています。直径15cmのパイプを地面に埋めます。北側で吸気し建物内に空気を取り込むことによって3~5℃の温度差を得て、乾燥する冬季には室内の加湿も期待できます。

木で、はぐくむ暮らし・特性⑧ 整理収納アドバイザーが考える収納

2014年に木造住宅の増築のご相談がありました。キッチンが片付かないので、収納スペースを増築したいというご希望でした。ご自宅を訪問し、拝見したところ、物の収納方法を整理すれば、増築しなくても解決できるのではないかと考えました。今ある物をひとつひとつ整理し、使い勝手と動線を考えて、造作家具を提案しました。この提案は、奥さまが気に入っていただき、実際に採用されました。整理整頓をする方法を充分に考えることで、増築しなくてくてもで対応できたのです。整理収納アドバイザーが考える収納のノウハウについて、ご紹介します。

視線をコントロール

ご主人から、キッチンの横で、家族の気配を感じながら仕事をしたいという要望がありました。しかし、家族としては、書類が片付いていない状態を、リビングから見られたくないという要望が。そこで、天井までいかない仕切りを設置することで解決しました。
既成の家具にはない良さが。造作家具ならば、自由に家具の寸法が決められて、必要なものを組み合わせることができます。

◆動線を考える
最小限の移動で対応できるように考える。
①買い物→一時置き→冷蔵庫・ストック
②料理開始→冷蔵庫から出す→洗う→切る→煮る・焼く→よそる→テーブル
※同時進行まで考慮すると
子供に手伝ってもらえる。
③朝食の食パン→トースター→引き出しから食器→冷蔵庫からバター→塗る→よそる→テーブル

◆引き出しに名前を付ける
朝の引き出し
ストックの引き出し
食器の引き出し
レトルトの引き出し
お米の引き出し
ゴミの引き出し(分別対応)・・・燃える・燃えない・ペットボトル・空き缶
お菓子入れ(大き目に)・・・キッチンの中まで入らない手前側の位置

◆スタンディングデスクの提案
効率よく気分転換しながら仕事をする。
高さが変更できるのもある、視線が高いので通りが良く見える。

◆飾る収納
大切な折り紙作品を飾るだけの収納。

◆オープン棚
見えないと管理ができない人向け。
ホコリが気になる人はNG。
見えないようにしたい時は、扉付の収納にするか、引き出しにする。

◆既成収納グッズを活用する
本棚に既成のファイルボックスが入るように寸法を考える。
無印良品・ニトリ・イケア・カインズ等のメーカーが出している、収納グッズのシリーズの寸法に対応できるように。

◆コンセントとコード
携帯の充電用コンセントの位置を考える。
家具用のコンセントの採用。
スッキリした配線を心がける。

◆棚板
暮らしは変わるので可動式にするのが標準

◆下足棚のカビ対応
吸放湿化粧板(モイス)を使って棚を作る。調湿効果でカビ予防。

木で、はぐくむ暮らし・特性⑨ 空気質にこだわる

①シックハウスの原因となる建材をできる限り排除する
②自然素材を使う
③カビの発生を防ぐ
④二酸化炭素濃度を常に外気と同じレベルに保つ
⑤ウイルス・花粉・PM2.5を除去する
⑥室内の空気を測定する

木で、はぐくむ暮らし・特性⑩ 耐震等級3で設計

耐震等級は、地震に対する建物の強度を示す指標のひとつです。一般的な家づくりの条件では、地震に対する強さを重視される方が多いのですが、一方で、地震の際の強さが、建築にどう作用するかは、一般の方々にわかりにくい状況が長く続きました。良質な住宅を安心して取得し居住できるよう、一目でわかる住宅性能の表示基準として規定されました。

木ぐみ舎の木造住宅は、耐震等級3が標準で設計しています。

 

耐震等級1 建築基準法の耐震性能を満たす水準
耐震等級2 建築基準法の耐震性能×1.25
耐震等級3 建築基準法の耐震性能×1.5

住宅の品質確保の促進等に関する法律(2000年施行)により規定