私たちの家造り

強固な構造

木ぐみ舎では、強固な構造材を骨組みとして家造りをしています。無垢の柱の大きさは4寸角(12cm角)。メインの大梁も尺(30cm)を超える無垢材を使用しています。無垢の構造材を使うこで、湿気を調整してくれることはもちろん、強固な家を構築することができます。

過去の地震に学ぶ

世界では、マグニチュード6.0以上の地震が、1週間に3回発生してます

地球は、大陸プレートが移動しているため、毎日どこかで、常に地震が発生しています。この地震の発生状況について、米国地質調査所のホームページで地震統計が公開されています。過去60年間に発生したマグニチュード6.0以上の地震について、調べてみました。マグニチュード6.0~6.9の大地震は、年平均で約127回。マグニチュード7.0~7.9の巨大地震は、年平均で約13回。マグニチュード8.0を超える超巨大地震は、年1回発生しています。 1961年~2020年の60年間に、マグニチュード6.0以上の地震は、世界中で8,457回発生していますので、平均すると、毎年141回発生しています。実に、1週間に3回のペースになります。

 

年代 1961~1970年 1971~1980年 1981~1990年 1991~2000年 2001~2010年 2011~2020年 合計
M6.0~M6.9 1,232 957 1,231 1,391 1,451 1,298 7,617
M7.0~M7.9 133 115 118 144 140 135 791
M8.0以上 9 5 4 7 13 10 49
合計 1,374 1,077 1,353 1,542 1,604 1,443 8,457
年代 M6.0~M6.9 M7.0~M7.9 M8.0以上 合計
1961~1970年 1,232 133 9 1,374
1971~1980年 957 115 5 1,077
1981~1990年 1,231 118 4 1,353
1991~2000年 1,391 144 7 1,542
2001~2010年 1,451 140 13 1,604
2011~2020年 1,298 135 10 1,443
合計 7,617 791 49 8,457

参考:U.S. Geological Survey(米国地質調査所)地震統計

日本では、マグニチュード6.0以上の地震が、毎月発生しています

日本では、マグニチュード6.0~6.9の大地震が、年平均で約10回。マグニチュード7.0~7.9の巨大地震が、年平均で約1回。マグニチュード8.0を超える超巨大地震が、20年に1回の割合で発生しています。2011年の東日本大震災は、マグニチュード9.1。2003年の宮城県沖地震 は、マグニチュード8.2。1968年の十勝沖地震は、マグニチュード8.2と記録されています。(マグニチュードの値については、米国地質調査所と日本の気象庁の発表に差異が発生しています) 驚くべきことに、世界で発生しているマグニチュード6.0以上の地震の7.5%が、日本で発生しているのです。1961年~2020年の60年間に、マグニチュード6.0以上の地震は、日本で635回発生しています。年平均で約11回ですから、ほぼ毎月、マグニチュード6.0以上の地震が発生していることになります。

年代 1961~1970年 1971~1980年 1981~1990年 1991~2000年 2001~2010年 2011~2020年 合計(日本/世界)
M6.0~M6.9 123 50 77 93 81 147 572(7.5%)
M7.0~M7.9 17 5 6 8 14 10 60(7.6%)
M8.0以上 1(十勝沖地震) 0 0 0 1(宮城県沖地震) 1(東日本大震災) 3(6.1%)
合計 281 110 166 202 191 315 635(7.5%)
年代 M6.0~M6.9 M7.0~M7.9 M8.0以上 合計
1961~1970年 123 17 1 281
1971~1980年 50 5 0 110
1981~1990年 77 6 0 166
1991~2000年 93 8 0 202
2001~2010年 81 14 1 191
2011~2020年 147 10 1 315
合計
(日本/世界)
572
(7.5%)
60
(7.6%)
3
(6.1%)
635
(7.5%)

参考:U.S. Geological Survey(米国地質調査所)地震統計

2016年熊本地震

2016年4月に熊本地震が発生しました。震源から約65kmの鳥栖市では、最大震度4が観測されました。 この熊本地震の特徴は、震度7が2回、震度6が5回と、直下型地震が連鎖的に発生したことです。建物の構造は、1回の地震にどれだけ耐えることができるかを前提に、設計されてきました。震度6~7回の揺れを、繰り返し7回も受けることを想定していなかったのです。ここに、人間の知恵が及ばない、自然力の怖さがあります。熊本地震が発生する前は、一般的に市民の間で「熊本では地震が起きない」と言われていたようです。 下記の図は、九州北部の活断層と、2016年4月に発生した熊本地震の発生状況をプロットしたものです。この活断層地図では、熊本は、西日本を横切る長大な断層の連なり「中央構造線」の西端に当たることがよくわかります。

出展:国立研究開発法人産業技術総合研究所地質調査総合センター・活断層データベース
熊本地震:熊本県のホームページ参照

活断層

東海地方の活断層

東海地方にも多くの活断層が確認されています。平野部には、未確定の活断層も多く存在しています。

春日井市周辺では、熊本地震のような都市直下型の地震が発生する可能性があります

春日井市の東側の山地には、笠原断層が確認されています。春日井市の南側の名古屋市では笠寺断層が確認されています。この2つの活断層は、庄内川に沿ってつながっている可能性もあります。春日井市では、熊本地震のような都市直下型の地震が発生する可能性があります。

耐震基準

地震被害を教訓に、建物の耐震基準は、常に見直されてきました

耐震基準とは、建築物の構造が地震に耐えることができるかどうかの指標です。1919年(大正8年)に「市街地建築物法」制定され、木造の建物の耐震基準が規定されました。1923年(大正12年)9月1日の関東大震災が発生し、甚大な被害があったことから、1924年(大正13年)に「市街地建築物法」が大改訂され、木造の柱を太くすることや、鉄筋コンクリート造の耐震基準も規定されました。

図中の〇内数値は、日本木造住宅耐震補強事業者協同組合(木耐協)が16万棟の耐震診断結果から算定した、建築年別の総合評点。

旧耐震基準

「市街地建築物法」が廃止され、昭和25年(1950年)5月24日に「建築基準法」が施行されました。建築基準法は、新たな建物を建築する際に、建築の基準となる諸条件を定めた法律です。この建築基準法において、木造や鉄筋コンクリート造の建物に関する耐震基準が規定され、10年に一度発生すると考えられる中規模の地震動(震度5強程度)に対して、家屋が倒壊・崩壊しないようにというものでした。1981年5月まで約30年にわたり運用され、旧耐震基準と呼ばれています。
旧耐震基準では、震度5強よりも大きい大規模の地震動(震度6強~7程度)は、想定されていませんでした。
1978年(昭和53年)に、マグニチュード7.4の宮城県沖地震が発生し、仙台市では最大震度5が観測されました。建物は旧耐震基準で設計されていたため、建物全壊1,377棟、半壊6,123棟、一部破損125,370棟、死者27名、負傷者10,962名という甚大な被害がありました。

新耐震基準

宮城県沖地震をきっかけに、1981年(昭和56年)6月1日に建築基準法が改正されました。中規模の地震動(震度5強程度)で、家屋がほとんど損傷しない、大規模の地震動(震度6強~7程度)で、家屋が倒壊・崩壊しないようにするという、耐震基準の大改定がありました。この基準は、現在においても引き継がれており、新耐震基準と呼ばれています。

耐震診断

木耐協が16万棟の耐震診断結果から算定した、建築年別の総合評点

日本木造住宅耐震補強事業者協同組合(木耐協)が16万棟の耐震診断結果から、建築年別の総合評点を算定し公開されました。
総合評点が「1.0」を超えると「安全」とされ、総合評点が「1.5」を超えると「倒壊しない」とされています。

建築年(西暦) 1950~1971年 1972~1981年 1982~1986年 1987~1991年 1992~1996年 1997~2000年
建築年(和暦) 昭和25~46年 昭和47年~56年 昭和57年~61年 昭和62年~平成3年 平成4年~8年 平成9年~12年
平均評点 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 1.0
建築年(西暦) 建築年(和暦) 平均評点
1950年~1971年 昭和25年~昭和46年 0.4
1972年~1981年 昭和47年~昭和56年 0.5
1982年~1986年 昭和57~昭和61年 0.6
1987年~1991年 昭和62年~平成3年 0.7
1992年~1996年 平成4年~平成8年 0.8
1997年~2000年 平成9年~平成12年 1.0
2001年以降 平成13年以降

1.5以上 ◎ 倒壊しない
1.0以上~1.5未満 ○ 一応倒壊しない
0.7以上~1.0未満 △ 倒壊する可能性がある
0.7未満 × 倒壊する可能性が高い

総合評点と実際の地震被害

では、地震が起きるとどのくらいの被害を受ける可能性があるのでしょうか?
下の耐震チャートで見てみましょう!!
総合評点が0.7の木造住宅の場合、震度6の地震で大破に至ります。建物の多くで、外壁の剥離や窓や扉の開閉の不具合が発生し、避難生活を余儀なくされます。
また、総合評価1.0であっても、震度強の地震で、大破に至ります。総合評価1.3の建物でも、震度7の地震で、大破に至ります。
震度7の地震が発生した場合、総合評価1.0以下の木造住宅は、倒壊となります。

出展:井戸田秀樹、嶺岡慎吾、梅村恒、森保宏:在来軸組木造における一般耐震診断の評点と損傷度の関係
耐震改修促進のための意思決定支援ツールに関する研究(その1) 日本建築学会構造系論文 第612号、pp125132 2007年2月

春日井市の無料「耐震診断」を行ってください

日本は大地震が頻繁に発生しています。言い換えれば、多くの教訓を学んで来ています。古い建物ほど、耐震性能が低くなっていることが解かっています。それは、以前建てた時の建築基準法が今の基準と違い、現在の耐震基準を満たせていない場合があるからです。家族の命を守るために「耐震診断」を行ってください。地震に対してマイホームがどれだけの強さを持っているかを調べ、総合評点で確認していただきたいと、切に思います。

対象が昭和56年以前の木造住宅は、春日井市の補助制度を利用して無料で耐震診断を受けることができます >>
春日井市の耐震改修補助金制度もあります >>

断層資料


出展:国立研究開発法人産業技術総合研究所地質調査総合センター・活断層データベース

145-02 ようろう
養老活動セグメント
所属起震断層名 : 養老起震断層
岐阜県南西部から三重県北部にかけて,北北西-南南東方向に延びる西側隆起の逆断層.濃尾平野の西縁を限る.断層位置は活断層研究会(1991),杉山ほか(1994),岡田・東郷(2000),中田・今泉(2002),池田ほか(2002),都市圏活断層図「桑名」,「津島」による.

303-01 かさはら
笠原活動セグメント
所属起震断層名 : 笠原起震断層
岐阜県南部から愛知県西部にかけて東北東-西南西方向に延びる南側隆起の逆断層.断層位置は活断層研究会(1991),中田・今泉(2002)による.

128-01 さなげやまきた
猿投山北活動セグメント
所属起震断層名 : 猿投山起震断層
岐阜県南東端部から愛知県中部にかけて北東-南西方向に延びる右横ずれ断層.断層位置は活断層研究会(1991),中田・今泉(2002),都市圏活断層図「瀬戸」による.

116-05 そぎ
曽木活動セグメント
所属起震断層名 : 恵那山起震断層
岐阜県南東端部を北東-南西方向に延びる南東側隆起の逆断層.断層位置は活断層研究会(1991)による.

124-02 びょうぶやま
屏風山活動セグメント
所属起震断層名 : 屏風山起震断層
岐阜県南東部を東北東-西南西方向に延びる南側隆起の逆断層.断層位置は活断層研究会(1991)による.

124-04 ゆうだちやま
夕立山活動セグメント
所属起震断層名 : 屏風山起震断層
岐阜県南東部を北東-南西方向に延びる右横ずれ断層.断層位置は活断層研究会(1991)による.
地震調査研究推進本部長期評価結果

128-02 さなげ-さかいがわ
猿投-境川活動セグメント
所属起震断層名 : 猿投山起震断層
愛知県北部を北東-南西方向に延びる北西側隆起の逆断層.断層位置は活断層研究会(1991),中田・今泉(2002),都市圏活断層図「瀬戸」,「豊田」による.
地震調査研究推進本部長期評価結果

128-03 たかはま
高浜活動セグメント
所属起震断層名 : 猿投山起震断層
愛知県中部を北東-南西方向に延びる北西側隆起の逆断層.南西部は湾曲して北西-南東方向となる.断層位置は中田・今泉(2002),都市圏活断層図「半田」,「蒲郡」による.

155-01 かさでら
笠寺活動セグメント
所属起震断層名 : 笠寺起震断層
愛知県西部をほぼ南北方向に延びる東側隆起の逆断層.断層位置は中田・今泉(2002)による.

116-03 みつもりやま
三森山活動セグメント
所属起震断層名 : 恵那山起震断層
岐阜県南東端部を東北東-西南西方向に延びる南側隆起の逆断層.断層位置は活断層研究会(1991)による.

116-04 いいぬま
飯沼活動セグメント
所属起震断層名 : 恵那山起震断層
岐阜県南東端部を北東-南西方向に延びる南東側隆起の逆断層.断層位置は活断層研究会(1991),中田・今泉(2002)による.

144-01 いけだやま
池田山活動セグメント
所属起震断層名 : 池田山起震断層
岐阜県西部を北北西-南南東方向に延びる西側隆起の逆断層.断層位置は活断層研究会(1991),岡田・東郷(2000),中田・今泉(2002),池田ほか(2002)による.

128-04 おおぶ
大府活動セグメント
所属起震断層名 : 猿投山起震断層
愛知県中部を北北西-南南東方向に延びる西側隆起の逆断層.断層位置は活断層研究会(1991),中田・今泉(2002),都市圏活断層図「名古屋南部」による.