家造りの進め方

素材へのこだわり

自然素材を選び抜く

土地には土があります。山には森林があります。空地には草が生えています。日常的で、どこにでもある自然素材が、家を建てる建材として、最も優れていることに気が付きました。どれも、工場で生産されるものではありませんので、手に入れるためには、手間がかかりますし、加工も大変です。しかし、その自然素材を使うと、自然の中で生活しているように、とても気持ちが良く、空気が美味しいのです。

材料を選ぶ時の裏付けにはこだわります。地域産材、左官壁、断熱材、塗料など、なぜこの材料なのかを納得して選んで頂けます。エコハウスマイスターとして、さらには環境アレルギーアドバイザーの視点で自然素材を選び抜いています。

木で、はぐくむ暮らし

自然素材の中で、最も想い入れが強いのが木です。2011年の開業時に、その想いを込めて、社名を「木ぐみ舎」と命名しました。毎日触れるものだから、やっぱり、木は心地良いのです。私たちの家造りは、まさに「木で、はぐくむ暮らし」がミッションです。木に囲まれた生活を送り、生活の中に、木がある暮らしを提案しています。

土壁の性能を理解し現代住宅に取り入れる

千年以上の経験を持つ土壁や板壁の家では、シックハウスもなく、壁体内にカビが生えることもありませんでした。伝統工法で使われてきた土壁は、新建材がとうていかなうことができない、極めて優れた建材です。 この土壁を現代の乾式工法に取り入れることができれば、現代住宅の性能が飛躍的に伸びるのです。
そこで、木ぐみ舎が採用しているのが、外壁仕上げにそとん壁、室内の壁仕上げに中霧島です。どちらも、南九州のシラス土を材料にしています。吸湿性と放湿性に優れていますので、室内の湿度を調整してくれます。また気化熱作用により、夏場に壁を冷やす効果もあります。どちらも無機質なので汚れが付きにくく、経変変化で風合いを楽しむことができます。 洗濯物もよく乾くので、室内の間仕切り壁だけでも採用したい良材です。

持続可能な建材を使う

日本の山は、植林された杉や桧などが成長し、利用されるのを待っています。その量は60億㎥とも70億㎥ともいわれています。日本国内で国全体で使う木材(紙製品も原料の木材に換算して)の量が約8000万㎥といわれていますので、その蓄積量の多さに驚きます。

かつて、木材は燃料とて使われていました。戦国の時代には、築城や城下町を造るため、大量に木材が使われ、里山に近い山には、木が生えていないという時代もありました。先人達の植林のお蔭で、私たちの森には、豊富な木材があるのです。

森の木は、毎年成長していますので、山の木を放置しておくと、倒木や立ち枯れなど山が荒れてしまします。枯れた木は、炭素を放出しながら朽ちていきますので、地球環境の悪化を招きます。木材は、伐ったら植え、伐ったら芽を育てるという原則を守れば、太陽の光を使い光合成を行い、二酸化炭素から、炭素を取り入れ、酸素を放出し、成長します。70年、80年かけて建築材料に使える大きさになります。永い年月に渡る大きなサイクルで木材は「再生」しています。木材は持続的に利用できる資源だということができます。

木材は、断熱材としても利用されるようになりました。しかも、化学生成された断熱材よりも、遥かに性能がいいのには、驚きます。古新聞を再利用したセルロースファイバー。木材を繊維状にした、ウッドファイバーなど、持続可能で、性能のよい断熱材を積極的に採用しています。

シックハウスの原因となる建材をできる限り排除する

住居内等での室内空気汚染が原因となり、様々な健康障害が問題となりました。この病気のことは、シックハウス症候群と呼ばれています。最も大きな原因は、化学物質を放散する新建材や内装材などの使用による室内空気汚染です。様々な化学物質で汚染された室内空気環境により、居住者に頭痛や吐き気、目の痛み、めまい、平衡感覚の失調、呼吸不全、疲労などの様々健康障害を引き起こします。

GiA(ジア)は、空気の品質を測定する検知器です。二酸化炭素(CO2)、一酸化炭素(CO)、PM2.5、PM10、カビ(予報)、ホルムアルデヒド、総揮発性有機化合物、温度、湿度、室内空気指数、室外空気指数を測定できます。GiA(ジア)を用いて、住宅が新築した時や、リノベーションの前後に、室内の空気の状態を測定し、お知らせしています。